忍者ブログ

日和見主義者のメモ帳


[PR]

2024/04/29(Mon)09:58

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

No.|CommentTrackback

祖谷

2007/05/07(Mon)00:01

 徳島の祖谷に行ってきた。日本ならではの暮らしを残そうというプロジェクトで運営されている茅葺きの日本家屋に泊まった。その日は、妙なイギリス人二人が番をしていて、囲炉裏を囲んでカレーうどんと餅をいただいた。夜は完全に真っ暗で、竹を燃やして暖をとりながら熟睡。布団の中から見える夜明けが最高にきれいだったが、壮絶な山道を運転した疲れで、起きて見に出かける気力はなかった。朝の空気は都会とは決定的に違った。  残念ながら、この家屋でのプロジェクトは閉鎖予定で、我々が最後のゲスト。ウェインという兄ちゃんの手により前日に絞め殺された、二羽の鶏が最後に生んだと思われる卵でスクランブルエッグを作って食べて、山村を後にした。詳しくは「ちいおりプロジェクト」で検索されたし。誘ってくれた友人の方々、ありがとうございました。また旅しよう。
PR

No.39|あちこちComment(4)Trackback()

木曽路

2007/01/10(Wed)11:25

 本当に山の中であった。働きだしてから初めてといっていいくらいの、まっとうな年末年始。年の暮れ、友人らと岐阜に行った。朝起きたら馬籠の宿場町の屋根、木々に雪が積もっていた。

 馬籠のひなびた宿にて山菜、岩魚など山的食事をいただき、多治見にて陶芸をした。岐阜市で飛騨牛もいただいた。と書くとそれまでだが、1台の車で行きたい所に行き、食べたいものを食べ。なにやら年の暮れだけでも生活が人間らしい軌道に乗っかったようで、妙に心が落ち着いた。

 元旦は京都にて除夜の鐘を愛でる。NZの旅行者ら7人と年越しそばを食べに行ったが、「田舎そば」の定義を説明できず。大根が何故田舎なのか。さすがに京都は寒い。事あるごとに「ワンカップ・サケ」を連呼。おでんを食べながら、種々の産業について談議。煩悩は108では足りるまい。今年はまっとうな1年にしようと思う。

No.36|あちこちComment(6)Trackback()

撃ち落とされた命を喰らう

2006/12/19(Tue)17:03

 京都にて、イノシシをいただいた。正体不明の人脈を持つM嬢の紹介で10人くらい集まった。

 親父さんが「一発で」撃ち殺したフレッシュな鴨、「わしの股間で息絶えた」ちょっとかわいそうなイノシシ、その他若干言いにくい動物も含めて、女将さんがさばく。さばきながら愚痴る。「週末になると山に入って帰ってこない」とか「息子が電気代を払わない」とか。しまいには、ローンの支払額も吐露。でも、親父さんはひるむことなく、出てくる料理はうまい。途中で、まさに食べんとするイノシシの頭部を親父さんが持ってきて、多少、箸が止まる。タイミングというものがあろう。

 親父さんの顔の皺、山での動き方を語る姿を見ていて、猟に興味がわく。素人でも行けるのか尋ねると「わしの横で1時間半、じっとしとくなら」と、微妙な指示。
 関係ないが、ノリで、三十路を機に禁煙することを宣言してしまう。勝敗は微妙。

 

No.35|あちこちComment(1)Trackback()

無目的な旅

2006/11/28(Tue)17:15

 何をするでもなく三重県へ。大阪の都市部は冬とは思えない暖かさで、季節感を失いかけていたが、三重は寒くて安心した。祖母が海女さんをやっていて、子供の頃に少しだけ住んだことがあるのだけど、土地のことは何も知らない。大阪から車で3時間で行けるほど近いとも、知らなかった。三重と言われて浮かぶのは、白装束を着てびしょ濡れで海から上がってくる祖母の顔が険しくて、子供ながらに「見てはいけない場面」と認識していたことくらいだ。改めて地元の人に聞けば、素潜りで水深15メートルくらいの所に2分間くらいいるとか。あの頃はさすがにそこまで潜ってはいなかったろうけど、顔も険しくなるわな。昔はウェットスーツもなかったし。

 仕事の後に向かったので、到着は夜。1泊目のホテルの名物ブイヤベースには間に合わなかった腹いせに、2日目は海産物の路面店へ。ぼろい小屋でバーナーと網を使って、おばちゃんが貝を焼く。さざえ、いの貝、ほたてが美味。滋賀の雄琴から2日前に移住してきたという客のおばさんが、水槽の底から夏牡蠣を発見し、勢いで焼く。「中身死んでるかもしれんけどな」と言われ、気持ち悪かったが、冬場の牡蠣よりクリーム質が強く、悪くない。

 おかげ横町のミンチカツ、キュウリの昆布漬け、名前忘れたが老舗の薄皮饅頭、かつては水飴を出汁に入れていたという伊勢うどんなど、無目的な旅の行き着く所は、食べ物しかない。2泊目の旅館の女将の息子がサーファー。女将は玄関の花をいけながら「波の板ばっかり作って、どうしようもない」とぼやきながら、あられを日本茶に浸したやつを出してくれたので、また喰らう。昔懐かしいおばあちゃんの味。こんなに近いなら、来夏は伊勢か。

No.32|あちこちComment(5)Trackback()