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日和見主義者のメモ帳


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2024/05/15(Wed)14:23

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撃ち落とされた命を喰らう

2006/12/19(Tue)17:03

 京都にて、イノシシをいただいた。正体不明の人脈を持つM嬢の紹介で10人くらい集まった。

 親父さんが「一発で」撃ち殺したフレッシュな鴨、「わしの股間で息絶えた」ちょっとかわいそうなイノシシ、その他若干言いにくい動物も含めて、女将さんがさばく。さばきながら愚痴る。「週末になると山に入って帰ってこない」とか「息子が電気代を払わない」とか。しまいには、ローンの支払額も吐露。でも、親父さんはひるむことなく、出てくる料理はうまい。途中で、まさに食べんとするイノシシの頭部を親父さんが持ってきて、多少、箸が止まる。タイミングというものがあろう。

 親父さんの顔の皺、山での動き方を語る姿を見ていて、猟に興味がわく。素人でも行けるのか尋ねると「わしの横で1時間半、じっとしとくなら」と、微妙な指示。
 関係ないが、ノリで、三十路を機に禁煙することを宣言してしまう。勝敗は微妙。

 
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No.35|あちこちComment(1)Trackback()

術後はなかなか

2006/12/13(Wed)23:13

 先月、お知恵を貸していただいた靴。無事に修理から戻ってきた。デパートのリペア工房に持って行くと「いい革つけるから18000円」と言われ、町中の修理屋に持ち込んだが、今度は「英国靴は修理できない」と。結局、英国のメーカーと関係のあるショップにお願いした。10000円。

 3年の使用で傷んだアッパーと、ぴかぴかのコバ部分がアンバランスだが、大切な部分を残して生まれ変わったようで悪い気はしない。むしろ、新しい靴を買うより心地よい。ソールの糸を外して、新しい革に張り替えて、踵に鋲を打ち直してと、まあよくやるもんだ。

No.34|諸々Comment(3)Trackback()

何に、書くか 2

2006/12/06(Wed)22:15

 結局、いまだにmoleskineから離れられずにいる。次に進めない。先日、京都に行った時にシアトルから来たフォトグラファーに会った。情報交換しようとお互いにメモを取り出したら、見事にかぶっていて、2人とも苦笑した。取り扱い店が増えたから、今後そういう場面がもっと増えるかもな。

 ジャケットに収まる。ポケットがついている。台紙が固いので立ったままでもかける。紙が黄ばんで馴染んでくる。そういうのが好きなんだが、欠点は背表紙が裂けてくること。今回はじめて、上から下まで完全に裂けた。どうしようか考えて、とりあえずニチバンの製本テープを貼って修復。たくさんの色があったんだが、「空」色のテープを選んだら、昔の帳簿のような風情になってしまった。「当直日誌」みたいだ。黒にすればよかったか。

No.33|文房具Comment(5)Trackback()

無目的な旅

2006/11/28(Tue)17:15

 何をするでもなく三重県へ。大阪の都市部は冬とは思えない暖かさで、季節感を失いかけていたが、三重は寒くて安心した。祖母が海女さんをやっていて、子供の頃に少しだけ住んだことがあるのだけど、土地のことは何も知らない。大阪から車で3時間で行けるほど近いとも、知らなかった。三重と言われて浮かぶのは、白装束を着てびしょ濡れで海から上がってくる祖母の顔が険しくて、子供ながらに「見てはいけない場面」と認識していたことくらいだ。改めて地元の人に聞けば、素潜りで水深15メートルくらいの所に2分間くらいいるとか。あの頃はさすがにそこまで潜ってはいなかったろうけど、顔も険しくなるわな。昔はウェットスーツもなかったし。

 仕事の後に向かったので、到着は夜。1泊目のホテルの名物ブイヤベースには間に合わなかった腹いせに、2日目は海産物の路面店へ。ぼろい小屋でバーナーと網を使って、おばちゃんが貝を焼く。さざえ、いの貝、ほたてが美味。滋賀の雄琴から2日前に移住してきたという客のおばさんが、水槽の底から夏牡蠣を発見し、勢いで焼く。「中身死んでるかもしれんけどな」と言われ、気持ち悪かったが、冬場の牡蠣よりクリーム質が強く、悪くない。

 おかげ横町のミンチカツ、キュウリの昆布漬け、名前忘れたが老舗の薄皮饅頭、かつては水飴を出汁に入れていたという伊勢うどんなど、無目的な旅の行き着く所は、食べ物しかない。2泊目の旅館の女将の息子がサーファー。女将は玄関の花をいけながら「波の板ばっかり作って、どうしようもない」とぼやきながら、あられを日本茶に浸したやつを出してくれたので、また喰らう。昔懐かしいおばあちゃんの味。こんなに近いなら、来夏は伊勢か。

No.32|あちこちComment(5)Trackback()